普段こんだけ働いてるんだから(※言うほど働いてません)年に1回くらいは海外行っていいよね? ね?? という悪く言っちゃえば欲望なんだか自己正当化なんだかよく分からない主張を胸に日々暮らしているのですが、2016年はいまいち色々な都合がつかず、海外旅行に行けないまま時間が過ぎていきました。そして気が付けば10月後半…。このままでは2016年は一度も海外に行けないまま終わってしまう! 年に1度は海外という目標が達成できない! 焦ったものの、一緒に海外に行ってくれる友人が見つかりません。ともだちがいない。。。
本当は友人とポーランドに行こうとか、色々話していたりはしたのですが、いい年した社会人のためスケジュールを合わせることができませんでした。
ベトナムに一緒に行こうと言った友人には丁重にお断りされました。
シンガポールに一緒に行こうと言った友人にはまあいつかね? みたいな大人の言葉でお断りされました。
なのでこーなったらしょうがない。
一人で行くしかない!
まー今時海外ひとり旅なんて珍しくもないし、大学生や社会人ならそれこそザラであろうし、いい年した社会人の私がひとりで海外に行ったところで何の問題があるわけでもないでしょう。
ただ、私は英語が喋れない。聞き取れない。
こんなことを大文字で主張するのも恥ずかしいんですが…。事実なので…。と、とにもかくにも言葉の問題がありました。
だーけーど、仕事に比べればこの世に困難なことなんて何もなーい! 紛争地帯に行くとか、冬のアルプス越えをするとか、そういうわけでないのだからむしろこの年で行きたいところにどこにも行けない方がヤバくね? と思い、思い切って、初!海外ひとり旅に出ることにしました。
旅慣れている方にとっては何を大袈裟な…と思われる向きもあろうかと存じますが、何分出不精でお家から出ない生き物のため、旅行となると一大イベントです。ましてひとり旅となると、どんなことを準備して、どんなふうに現地で振る舞えばいいか、この時点では想像もつかないような、途方に暮れるほど大きな川を目の当たりにして漕ぎ出せないでいるような気持ちでいっぱいでした。
しかしそう言っていると本当にいつまでもいい年して行きたいところに行けないまま人生が終わってしまいそうなので、とにかくえいやと漕ぎ出してみます。
この記事を書いているのは旅行を終え、日本に帰ってきてからなのですが、後から振り返ってみても本当に仕事に比べれば困難なことは何もなかったですわよ。いや、それもこれも全て現地で親切にしてくださった方々のおかげなのですが。
とにもかくにも海外初ひとり旅に行くことは決めたのですが、決まっていることと言えばそれだけ。
いつ? どこへ? その他全て未定であります。
しかし「いつ」に関しては、今からある程度まとまった休みが取れるのは年末年始のみ、というわけで2017年1月4,5,6日と会社様上司様同僚様皆々様方々よりお休みをいただき、旅行期間は2016年12月30日〜2017年1月6日までとすぐに決まりました。ちなみに1月7日〜8日は友人と京都・大阪旅行です。我ながらなかなか根性のすわったスケジューリングだと思います。
次に「どこ」ですが。今回の旅行期間は上記の通り、大晦日・元旦という、観光施設のクローズしがちな日程を含んでしまっています。皆がお休みをとる時期なので(自分も・笑)、「ある程度閉まっているのは仕方がない」けれど、それでも「ある程度は観光できる」場所に行きたいと思いました。
よく、冬のヨーロッパはクリスマス明けからお店も施設も閉まりがちで全然観光する場所がない、ということをお聞きします。年末年始のヨーロッパに行ったことはなかったので実際のところは分かりませんでしたが、「じゃーヨーロッパはなしだな」と考えていました。この時点では。
なので、年末年始の旅行は旧正月を主にお祝いする文化圏の地域がいいかなあと考えました。それならクローズしている施設は「ある程度」で済みそうです。そこで検討したのが以前から関心のあったベトナム・カンボジアなど。なおこの頃象使いになろうと思ってラオス旅行も検討していました。
しかしあれこれ調べてみたところ、思ったよりも値段が高い…。それは旅行を検討し始めた時期や、実際の旅行時期や、その他諸々のタイミングの問題だったのだろうと思います。けれどいずれにせよあまり安くなかったので、それならばもう少し旅費を足してヨーロッパに行ってもいいかなあ、折角お休みも長めにとれるし、アジア圏は休みがあまり長く取れなかった時でもいいかな。と考えが変わりました。
そういうわけで一旦「なし」と思っていたヨーロッパが再浮上。年末年始の寒い時期なので暖かい地域がいいなーと思い、候補に挙がったのがスペインとギリシャでした。
スペイン、一度行ってみたい国でした。子供の頃TVか何かで見たサグラダ・ファミリア、是非一度実物をこの目で見てみたい。私が子供の頃からずーっと永遠に完成しないとか言われておきながら昨今「予想よりも早く意外ともうすぐ完成しそうかも?」などと報道されているサグラダ・ファミリア…。永遠の未完成、見果てぬ夢の果てとでも言いますか、完成した後の姿も見てみたいけれど完成する前の姿も見てみたい。矛盾する乙女ゴコロ。何がだ。とにかくいずれにせよ、私の中で割と今でしょ感があり、近々訪れてみたい国のひとつです。航空券も安いし。
しかしスペインと言えばケチャップ強盗の本場。私のよーな旅慣れないちんちくりんがひとりで訪れて大丈夫なものか、若干の懸念がありました。
ギリシャ、こちらも是非一度行ってみたいと思っていた国です。子供の頃児童図書館で借りて読んだギリシャ神話、とても面白かった。遥か古代の神殿が、補修等を経ているとはいえ今も丘の上に現存しているなんて言葉にできないほど素晴らしいことです。その古代の信仰の場に自分の足で立ち、遠い先祖(私はギリシャ人では全くもってありませんが)に思いを馳せることができるとしたら、これもどんなにか素敵なことでしょう。航空券も、スペインよりはやや高いとはいえバカ高いというほどではないし。
というわけで、年末年始のギリシャについてネットで観光情報を集め始めました。主な情報ソースは人様の旅行ブログです。
うん…「年末年始のギリシャはちょっと寂しいかも」系の記事が多いな(綾瀬調べ)! やっぱりギリシャはオンシーズンがいいかも…と、今回の候補地からは外すことに。実際に行ってしまえば、多分多少寂しくてもそれなりに楽しめたとは思いますし、言ってしまえばスペインのケチャップ強盗だってひとり旅だからって実際に被害に遭うとは限らないし、遭ったところで大事になるとも限らないとは分かっているのですが、何となくしり込みするような気分が強まってきました。
ま、まあ旅慣れてないし。海外初ひとり旅だし。言葉に難ありだし。安全に。慎重に。などと言い訳(?)しながら色々情報を探すうち、私の目に飛び込んできた言葉がありました。
「各街によって期間は異なりますが、〇〇〇〇のクリスマスマーケットは年明けまで続きます」
クリスマスマーケット!? なんて素敵な言葉だ。子供の頃、ドイツのクリスマスマーケットにどんなに憧れたことか。しかし悲しき社畜もといオフィスワーカーとしては、クリスマスマーケットを見に行くためにはクリスマス前後の超繁忙期に会社を休まねばならず、んなことは不可能なので勤めているうちは無理かなーと思っていたのです。そのクリスマスマーケットが年明けまでやっているとな!?
ここだ! ここにしよう! と、脊髄反射で決定。今まで散々安全にとか慎重にとかサグラダ・ファミリアだとか古代の神殿跡だとかネチネチ細かく検討していたのは何だったのか。
〇〇〇〇に入る国。それは。
ベルギー!!
後から考えれば、もしかしたら年明けまでクリスマスマーケットが開かれている国は他にもあったのかもしれませんが、この時私の心はベルギー一色に塗り尽くされておりました。
ベルギーと言えばビール。チョコレート。レース。フランドル絵画! ブリューゲルの絵、実物を見たことはないのですが何となく好きなのです。これはいい。私は良い情報を入手し、良い選択をした。
そう確信し、細かいことは後で決めるとしてとにかく渡白することに。実はこの後本当は、航空券を取るのにやっぱり若干のためらいを覚えてまごまごしていたら滅茶苦茶値上がりしてしまい「やっぱベトナムにしとこう」と目的地を変更するものの、諦めきれずに毎日航空券検索サイトを見まくっているうちにキャンセルが出たのか値上げ前の価格に戻っているチケットが見つかったので今度こそ迷わず航空券を購入するという下らないくだりが入ります。が、いずれにせよ!
初!海外ひとり旅 旅行先はベルギーへ決定!! です。
でも、ベルギーの治安って? そういえば最近空港でテロも…。などと気付いたのはチケットを取った後でした。
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