2017年01月09日

ベルギー旅0日目(1) 初!海外ひとり旅…はどこへ?

あー旅行したい。旅に出たい。遊びたーい。
普段こんだけ働いてるんだから(※言うほど働いてません)年に1回くらいは海外行っていいよね? ね?? という悪く言っちゃえば欲望なんだか自己正当化なんだかよく分からない主張を胸に日々暮らしているのですが、2016年はいまいち色々な都合がつかず、海外旅行に行けないまま時間が過ぎていきました。そして気が付けば10月後半…。このままでは2016年は一度も海外に行けないまま終わってしまう! 年に1度は海外という目標が達成できない! 焦ったものの、一緒に海外に行ってくれる友人が見つかりません。ともだちがいない。。。
本当は友人とポーランドに行こうとか、色々話していたりはしたのですが、いい年した社会人のためスケジュールを合わせることができませんでした。
ベトナムに一緒に行こうと言った友人には丁重にお断りされました。
シンガポールに一緒に行こうと言った友人にはまあいつかね? みたいな大人の言葉でお断りされました。

なのでこーなったらしょうがない。
一人で行くしかない!

まー今時海外ひとり旅なんて珍しくもないし、大学生や社会人ならそれこそザラであろうし、いい年した社会人の私がひとりで海外に行ったところで何の問題があるわけでもないでしょう。
ただ、私は英語が喋れない。聞き取れない。

こんなことを大文字で主張するのも恥ずかしいんですが…。事実なので…。と、とにもかくにも言葉の問題がありました。
だーけーど、仕事に比べればこの世に困難なことなんて何もなーい! 紛争地帯に行くとか、冬のアルプス越えをするとか、そういうわけでないのだからむしろこの年で行きたいところにどこにも行けない方がヤバくね? と思い、思い切って、初!海外ひとり旅に出ることにしました。
旅慣れている方にとっては何を大袈裟な…と思われる向きもあろうかと存じますが、何分出不精でお家から出ない生き物のため、旅行となると一大イベントです。ましてひとり旅となると、どんなことを準備して、どんなふうに現地で振る舞えばいいか、この時点では想像もつかないような、途方に暮れるほど大きな川を目の当たりにして漕ぎ出せないでいるような気持ちでいっぱいでした。

しかしそう言っていると本当にいつまでもいい年して行きたいところに行けないまま人生が終わってしまいそうなので、とにかくえいやと漕ぎ出してみます。
この記事を書いているのは旅行を終え、日本に帰ってきてからなのですが、後から振り返ってみても本当に仕事に比べれば困難なことは何もなかったですわよ。いや、それもこれも全て現地で親切にしてくださった方々のおかげなのですが。

とにもかくにも海外初ひとり旅に行くことは決めたのですが、決まっていることと言えばそれだけ。
いつ? どこへ? その他全て未定であります。
しかし「いつ」に関しては、今からある程度まとまった休みが取れるのは年末年始のみ、というわけで2017年1月4,5,6日と会社様上司様同僚様皆々様方々よりお休みをいただき、旅行期間は2016年12月30日〜2017年1月6日までとすぐに決まりました。ちなみに1月7日〜8日は友人と京都・大阪旅行です。我ながらなかなか根性のすわったスケジューリングだと思います。

次に「どこ」ですが。今回の旅行期間は上記の通り、大晦日・元旦という、観光施設のクローズしがちな日程を含んでしまっています。皆がお休みをとる時期なので(自分も・笑)、「ある程度閉まっているのは仕方がない」けれど、それでも「ある程度は観光できる」場所に行きたいと思いました。
よく、冬のヨーロッパはクリスマス明けからお店も施設も閉まりがちで全然観光する場所がない、ということをお聞きします。年末年始のヨーロッパに行ったことはなかったので実際のところは分かりませんでしたが、「じゃーヨーロッパはなしだな」と考えていました。この時点では。

なので、年末年始の旅行は旧正月を主にお祝いする文化圏の地域がいいかなあと考えました。それならクローズしている施設は「ある程度」で済みそうです。そこで検討したのが以前から関心のあったベトナム・カンボジアなど。なおこの頃象使いになろうと思ってラオス旅行も検討していました。

しかしあれこれ調べてみたところ、思ったよりも値段が高い…。それは旅行を検討し始めた時期や、実際の旅行時期や、その他諸々のタイミングの問題だったのだろうと思います。けれどいずれにせよあまり安くなかったので、それならばもう少し旅費を足してヨーロッパに行ってもいいかなあ、折角お休みも長めにとれるし、アジア圏は休みがあまり長く取れなかった時でもいいかな。と考えが変わりました。

そういうわけで一旦「なし」と思っていたヨーロッパが再浮上。年末年始の寒い時期なので暖かい地域がいいなーと思い、候補に挙がったのがスペインとギリシャでした。

スペイン、一度行ってみたい国でした。子供の頃TVか何かで見たサグラダ・ファミリア、是非一度実物をこの目で見てみたい。私が子供の頃からずーっと永遠に完成しないとか言われておきながら昨今「予想よりも早く意外ともうすぐ完成しそうかも?」などと報道されているサグラダ・ファミリア…。永遠の未完成、見果てぬ夢の果てとでも言いますか、完成した後の姿も見てみたいけれど完成する前の姿も見てみたい。矛盾する乙女ゴコロ。何がだ。とにかくいずれにせよ、私の中で割と今でしょ感があり、近々訪れてみたい国のひとつです。航空券も安いし。
しかしスペインと言えばケチャップ強盗の本場。私のよーな旅慣れないちんちくりんがひとりで訪れて大丈夫なものか、若干の懸念がありました。

ギリシャ、こちらも是非一度行ってみたいと思っていた国です。子供の頃児童図書館で借りて読んだギリシャ神話、とても面白かった。遥か古代の神殿が、補修等を経ているとはいえ今も丘の上に現存しているなんて言葉にできないほど素晴らしいことです。その古代の信仰の場に自分の足で立ち、遠い先祖(私はギリシャ人では全くもってありませんが)に思いを馳せることができるとしたら、これもどんなにか素敵なことでしょう。航空券も、スペインよりはやや高いとはいえバカ高いというほどではないし。

というわけで、年末年始のギリシャについてネットで観光情報を集め始めました。主な情報ソースは人様の旅行ブログです。

うん…「年末年始のギリシャはちょっと寂しいかも」系の記事が多いな(綾瀬調べ)! やっぱりギリシャはオンシーズンがいいかも…と、今回の候補地からは外すことに。実際に行ってしまえば、多分多少寂しくてもそれなりに楽しめたとは思いますし、言ってしまえばスペインのケチャップ強盗だってひとり旅だからって実際に被害に遭うとは限らないし、遭ったところで大事になるとも限らないとは分かっているのですが、何となくしり込みするような気分が強まってきました。
ま、まあ旅慣れてないし。海外初ひとり旅だし。言葉に難ありだし。安全に。慎重に。などと言い訳(?)しながら色々情報を探すうち、私の目に飛び込んできた言葉がありました。

「各街によって期間は異なりますが、〇〇〇〇のクリスマスマーケットは年明けまで続きます」

クリスマスマーケット!? なんて素敵な言葉だ。子供の頃、ドイツのクリスマスマーケットにどんなに憧れたことか。しかし悲しき社畜もといオフィスワーカーとしては、クリスマスマーケットを見に行くためにはクリスマス前後の超繁忙期に会社を休まねばならず、んなことは不可能なので勤めているうちは無理かなーと思っていたのです。そのクリスマスマーケットが年明けまでやっているとな!?

ここだ! ここにしよう! と、脊髄反射で決定。今まで散々安全にとか慎重にとかサグラダ・ファミリアだとか古代の神殿跡だとかネチネチ細かく検討していたのは何だったのか。

〇〇〇〇に入る国。それは。

ベルギー!!

後から考えれば、もしかしたら年明けまでクリスマスマーケットが開かれている国は他にもあったのかもしれませんが、この時私の心はベルギー一色に塗り尽くされておりました。
ベルギーと言えばビール。チョコレート。レース。フランドル絵画! ブリューゲルの絵、実物を見たことはないのですが何となく好きなのです。これはいい。私は良い情報を入手し、良い選択をした。

そう確信し、細かいことは後で決めるとしてとにかく渡白することに。実はこの後本当は、航空券を取るのにやっぱり若干のためらいを覚えてまごまごしていたら滅茶苦茶値上がりしてしまい「やっぱベトナムにしとこう」と目的地を変更するものの、諦めきれずに毎日航空券検索サイトを見まくっているうちにキャンセルが出たのか値上げ前の価格に戻っているチケットが見つかったので今度こそ迷わず航空券を購入するという下らないくだりが入ります。が、いずれにせよ!

初!海外ひとり旅 旅行先はベルギーへ決定!! です。

でも、ベルギーの治安って? そういえば最近空港でテロも…。などと気付いたのはチケットを取った後でした。
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posted by 綾瀬 at 23:07| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年01月14日

ベルギー旅0日目(2) ベルギーとは

ベルギー。ベルギー王国。ベルギーというと何を思い浮かべますか。
ビール。チョコレート。レース。フランドル絵画…は前回の記事で書きました。あとはムール貝とか! 他は昔、えーと、色々問題のある(各方面に配慮した言い方)王様がいてコンゴ問題を引き起こしてしまった…とか。
私の知識なんてそんなもんです。複雑怪奇な欧州情勢など存じ上げるわけもなく、地理上どこに位置しているかもすみませんけど知りませんでした。
でももうひとつ知っていることがあった! EUの本部はベルギーの首都ブリュッセルにある!!
なんで知っているかというと昔就職試験に出たからであります。
ちなみにその時は答えが分からなくてチューリッヒとかテキトーに解答しました。馬鹿丸出しである。

まあわたくしめの馬鹿丸出しエピソードは置いておいて、移民問題で揺れるヨーロッパ。欧州連合の本部が位置するブリュッセルとなると、テロの標的となりやすいのは事実で、2016年3月22日には空港と地下鉄駅で連続テロが発生しています。
正直に申し上げまして、日々軽佻浮薄に生きている私は航空券を取った時、上記の事件を忘れておりました。取った数分後ぐらいに思い出しました。

これだけ日々世界各地でテロが相次いでいるのに旅行先を考える時そのことを思い出しもしないなんて悪い意味ですごいなー。国際人じゃないなー。平和ボケしすぎ…それだけ日本が平和ということもあるのでしょうが、まあ我ながら馬鹿だなと思いました。

とりあえず慌てて外務省の渡航情報のページ<http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html>を確認しに行ったところ、特に注意勧告等は出ておらず、そうは言っても最後は全て自己責任、自己判断。年末年始で人の集まりやすい時期でもあったためやや迷ったものの、標的になりやすい場所には近付かないようにするしかないと決意を固め、渡白の計画を進めることにしました。
ただ、今後は旅行先を決める際は治安や情勢をきちんと確認してよく考えてから決めるようにしよう。と、そのことは肝に銘じました。

えー、さて。とにもかくにも行くと決めたのだから、どこへ行って何をどーしよーということをある程度計画立てておきたいと思います。なにぶん語学力に難があるため、現地での交通手段など、調べられるものは日本で調べておかないと。気ままなひとり旅なので詳細なスケジュールは考えるのめんどくさいその時の気分次第で!

あと1月のヨーロッパは初めて行くので、どんなに寒いことか想像もつきません。ユニクロのヒートテック下着やら滑り止め付きムートンブーツやら何やら対ベルギー防寒装備を買い込まなければ。もちろん貼るカイロも貼らないカイロも靴に入れるカイロも買い込みました。このカイロが重い。とにかく重い。荷物の中で一番重いのであります。でもあってよかったです。なかったらちょっとつらかったと思います。

今回、航空券はExpediaで手配しました。ホテルも一緒に手配すれば少し割引になります。6泊7日の旅程です。ベルギーはあまり面積の広い国ではなく、見どころがまとまっているためあちこち日帰りでも移動できそうだったのですが、折角6泊するのでひとつの街に留まるのでなくちょこちょこ滞在する都市を変えようと考えました。というわけで、下記の予定を組みました。

12/30-31:ブリュッセル泊
1/ 1- 2:ゲント泊
1/ 3- 4:ブルージュ泊

首都に到着してから徐々に北上していくルートです。移動がやや頻繁なので疲れるかなーとも思いましたが、あちこち行ってみたいのでしょーがない。
ブリュッセルは言わずと知れたベルギーの首都。EU本部の所在地。ヨーロッパのおへそ。
ゲントは今回の旅行にあたって初めて知った街ですが、日本で例えると「奈良」ともいえる古都とのこと。奈良大好きなのでこれは是非ゆかねば!
ブルージュは天井のない美術館とも称される(とのこと)とても美しい街でベルギー随一の観光地。やっぱり外せなーい! 中野京子先生の著書「怖い絵」シリーズの中で、画家クノップフの作品「見捨てられた町」の舞台として(および「見捨てられた町」のインスパイア元である小説「死都ブリュージュ」としても)取り上げられていました。なのでそのイメージの方も多いのではないでしょうか。まあ私がそうなんですが。

今回訪れたのは上記3都市となり、これらの街を拠点に近郊の町や村まで日帰り旅行、ということはしませんでした。ホテルは上述の通りExpediaで手配しました。
現地での交通手段は、都市間はIC(都市間特急)です。ベルギー国鉄の公式サイトから事前予約もできるようでしたが、他の方の旅行ブログなど拝見するに、特に予約しなくてはいけないほど混むことはなさそうです。予約して電車の時間を縛られるよりは当日や前日にテキトーに駅に行ってテキトーに切符を買うようにしようと思い、日本での手配は行いませんでした。
街中での移動はメトロ・トラム・バス…などなど。いずれも時間制の切符でした。詳細は後の旅行記事で書くと思います。

ベルギーには他に、フランダースの犬やダイヤモンド取引で有名なアントワープ、リエージュ式ワッフル発祥の地のリエージュ、等々名の知られた観光地が多々あります。特にアントワープ、行ってみたかったのです、が、時間が限られているので今回は涙を呑んで見送ることに。
まあ仕方がないです。行きたいところ全てに行けるツーリストなんてそうそういない。またいずれ訪問する機会もあるでしょう!

とにもかくにも渡白は確定、現地での滞在地も決めたしホテルも手配した!
ということでいよいよ後は対ベルギー防寒装備やらコンデジやらを準備しながら出発当日を待つばかりです。
あと、「海外旅行ひとこと英会話BOOK」も買いました。でも事前勉強はしませんでした。
意志の弱い、勉強を後回しにするダメ人間です。だけども楽しく生きております。
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posted by 綾瀬 at 00:19| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年01月15日

ベルギー旅1日目(1) いざ 初!海外ひとり旅へ

2016年12月30日。遂にこの日がやってきました。

初!海外ひとり旅です。

国内ひとり旅でさえ最近始めたばかりという私が遂に海外にまでひとりで行く決心をするとは我ながら感無量です。かなり思い切ったもんです。
NH231 NRT-BRU 11:00発-15:15着
運航会社はANAです。今までANAの国内線に乗る度に運悪くろくでもねー目に遭わされ続けてきたため若干ANAアンチのケがあったのですが何といっても直行便は楽ちん! というわけで今回はANA様のお世話になることに。所要時間は11時間くらいかな(テキトー)。
今回の旅のためにというか今後を見据えてANAマイレージクラブにも入会しました。そんでどーゆー仕組みかよく分からんのですが、出発時間の24時間前に自動的にオンラインチェックインが完了し、登録してあった携帯のメールアドレスまでWEB搭乗券が送付されてきました。これは楽ですねー。
航空会社のシステムっていまいちよく分からなくて、というか会社ごとにスキームが違いすぎて、オンラインチェックインできるできないとか、印刷した紙媒体の提示義務の有無とか、毎回「今回はどうするんだっけ」となるのがめんどくさくてしょーがないです。どこも何事もシンプルにオンラインと携帯端末での処理で完結するようになるといいのですが。

とりあえず出発時間の2時間前くらいに成田空港へ到着。ユーロのキャッシュを用意していなかったため、第一ターミナルのトラベレックスへ向かいました。
ところがカードを使えるか聞いたところJCBのみとのことで、VISAユーザの私はあえなく撤退。日本人ならともかく成田空港に到着した外国人だったらどーするんだ。そういう顧客はターゲットに入ってないってことなのでしょうが何だか不思議な気がいたしました。
いずれにせよクレジットカードが使えないならしょーがない。ATMで現金を下ろしてトラベレックスより換金レートの良い銀行窓口へ向かいます。京葉銀行で両替してもらいました。

キャッシュを入手した後はANAの手荷物カウンターへ向かい、スーツケースと一旦お別れすることに。13キロくらいでした。
朝ご飯を食べていなかったので出国手続きをする前にその辺で何か食べていこうかとも思ったのですが、機内食もすぐ出るだろうし、あまりしっかりしたものを食べる必要もないだろうということでとっととパスポートコントロールへ向かうことに。

そして出国審査を終えた後、私にはやらなければならないことがありました。
クレンジングオイルを買わなければ!!

今使っているクレンジングオイルがもう少しでなくなりそうだったのですね。旅行中もつかもたないか微妙なライン。なので免税店で買うことにして、スーツケースの中には入れていかないことに。ここでクレンジングオイルの入手に失敗すれば化粧が落とせません。いざとなったら現地でいくらでも買えるだろうが何が何でもクレンジングオイルを入手しなければ。
というわけで免税店へGO。無事クレンジングオイル(450ml)その他化粧水だのシートマスクだの眉マスカラだの色々買い込み早速手荷物を重たくします。特に450mlのクレンジングオイルは場所も取るし重いしもっと小さいボトルにしとけよと我ながら思うのですがだって安いじゃん!! どうせ安いなら安さの度合いの大きいデカボトルの方がいいじゃん! 重いのがなんぼのもんじゃい。根性出して持ち歩けばいいんじゃい。

他にもほしいものは色々あるのですが旅行前からそんな物欲を開放しまくってどうするのかってことで我慢です。重たい荷物をゲットした私はとぼとぼと(買い物で疲れた)ゲート前へ向かいました。近くの売店で朝ご飯代わりの軽い何かを入手してゲート前の椅子で食べながら時間をつぶそうと思ったのです。

しかしその私の進路を阻む黒い影がありました。

クレジットカードの勧誘のお兄さんです。

私はこのクレジットカードの勧誘のお兄さんを最初ANAマイレージクラブの勧誘のお兄さんと間違えたため、
お兄さん「(ダイナースゴールドカード)もう入ってますか?」
私「(ANAマイレージクラブ)入ってます」
お兄さん「ありがとうございます! お礼にボールペンを差し上げます」
となってしまい、本当はダイナースゴールドなんて一生入会することもないだろうと思われますが、ボールペンをタダで入手してしまいました。ごめんなさい。
その後誤解は解け、お兄さんの懸命の勧誘が30分以上続いてしまいましたが綾瀬は死ぬまでボールペンを返しませんでした。

勿論ダイナースゴールドカードというセレブカードに入会するわけもなく「主人に訊いてみないと〜怒られちゃう〜」とかいう胸糞の悪くなるようなクソ芝居まで打ってもなお解放されず最終的には「すみませんけど入りません」と言い逃げすることしかできなかったのですが、いずれにせよえらい時間をここで浪費してしまった私はこの後「たらこおにぎり」と「チョコマフィン」という気の狂ったような食い合わせの軽食を入手するものの、そのいずれかさえ食べる間もなく搭乗のアナウンスが始まったのでした。
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いざ! 出発です。
文字ばっかの読みづらいこのブログに遂に写真が…。

成田空港の滑走路混雑のため定刻を5分くらい過ぎてからの離陸となりました。離陸後ほどなく、全員に小さめのミネラルウォーターのボトルが配られました。わーさすが日系レガシーキャリア! 思えば今まで何度か海外にツアーや個人手配で行ったことがないわけではないのですが、日系レガシーで国際線に乗るのは初めてだったかもしれません。

ところで私は飛行機に弱いです。前年に香港に行ったときは4、5時間くらいのことだったので大丈夫でしたが、その更に前年イタリアに行ったときはひどい目に遭いました。早々に頭が痛くなり吐き気がし、もーどうにもならなくなり飛行機後部の物置スペース的な場所にブランケットを敷いてもらって横になっていました。
友人や客室乗務員の方々に迷惑をかけてしまいました。ちなみに上記は往路での出来事でしたが、復路も同じでしたとゆーか復路は風邪まで引いておりもっとアカンでした。

とても脆弱な人間です。ペンライトを30分も振れば指に大きな水膨れができ、紙の端がちょっと触れればそれだけで皮膚が切れて結構な出血に至り、寝て起きたら顔に謎のアザができていることもしばしばです。

今回はひとり旅! そんなに体調を崩すわけにはいきません。いや勿論友人と一緒でも体調を崩して迷惑をかけていいというわけではないですが。
とにかく頼れる人がいない分機内で体調を崩さないよう、色々グッズを取り揃えておりました。機内用のネックピロー、フットレスト、ふかふかスリッパ、etc。
機内エンタメでは事前にプログラムをチェックし、「君の名は」「超高速!参勤交代」「超高速!参勤交代リターンズ」を見るのを楽しみにしていました。
というわけで離陸直後から早速「超高速!参勤交代」を真剣に見始めます。
そうこうするうちに機内食が配られ始めました。
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私はちらし寿司を選びました。「超高速!参勤交代」を見ながら食べます。美味しいごはんでしたよ。

その後も「超高速!参勤交代」を見続けます。頑張れ殿ー! 頑張れ相馬ー! 
でも物語が佳境になるに従い、私は不穏の芽を感じ始めていました。
そう…頭が痛い

2年前のイタリア旅行が頭を過ぎります。あの時は相当おひどい状態でした。頭痛いし気持ち悪いしでもどーにもならないし、もしかしたらこのまま死ぬんじゃないか、みたいな…。

多分、気圧の変化に弱いのだと思います。病院で診断を受けたわけではないのですが、台風などで気圧が下がる時もよくこうして頭が痛くなります。
「超高速!参勤交代」を見終わり、続いて「超高速!参勤交代リターンズ」に入ってからも不穏の影は消えやらず、その存在を増していくばかり…。
なので頭痛薬を飲んで寝てしまうことにしました。元々乗り物に乗ると自動的に寝るように体ができているので、「超高速!参勤交代リターンズ」を最後まで見ていないことが無念ではありますが、続きは起きてから見ればよいということで、レッツ入眠。普段寝つきが悪いくせにこういう時はスムーズに眠れます。
こうして私は機内での時間の前半を過ごしたのでした。
posted by 綾瀬 at 20:15| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年01月20日

ベルギー旅1日目(2) 約束された未来(綾瀬体調を崩す)

飛行機は順調に進路を辿ります。途中何度か目覚めたものの、かなり長いこと寝ていました。きちんと目を覚ましたのは2度目の機内食の頃で、目覚めると頭痛も和らぎ、かなり通常の状態が戻ってきていました。やったね。
というわけで2度目の機内食。
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パンケーキ美味しかったですよ。

さてさて航路も後半に差し掛かり、と言いますか終わりが見え始めてきました。「超高速!参勤交代リターンズ」の続きを見なければなりません。パンケーキを頬張りながら再びモニタの画面を注視します。

ところで今回の空の旅ですが、実は離陸直後からそこそこ揺れておりました。といっても危険を覚えるほどではなくただちょっとガタガタしてるなーってくらいだったのですが。
けれどこの頃、そのガタガタの度合いが少しずつ強まり始めていたのでした。大きく揺れることはまずありません。しかし着実に、強く、長くなっていく…。ガタガタガッタンガタガタガタ…。
美味しくパンケーキをいただき、面白い映画で楽しい時間を過ごしていながら、私は再び異変を感じ始めていました。

そう。

酔ったのだ。

飛行機に。

気圧がどーのとかでなく、純粋な乗り物酔いである。
これはまずい! ということで慌てて食事を途中でやめ、モニタの画面も暗くして(でも後で続きを見るかもしれないから電源は切らない)、目を閉じて気持ち悪さをやり過ごします。
乗り物に乗るのは好きなのですが、元々そう強い方ではありません。といってもすごく弱くもないんですが。でもこの時は子供の時ぶりくらいにひどい乗り物酔いでした。は、吐きそう…。
徐々に飛行機が高度を下げ始めるのが分かりました。えっこんな立ち上がれないくらい気持ち悪いのに着いちゃうの!? ブリュッセルに!? 無理!!! 飛行機降りられない!!!

乗り物酔いが我が身から消え去るよう必死の思いで祈り続けます。全神経をそこに集中します。そんなん考えてるといよいよ酔いがさめないのではないかとも思いましたがもう必死です。
弱まれ〜気持ち悪さよ〜この後荷物受け取ってホテル行くんだぞ〜ひとりで歩くんだぞ〜頼むから弱まってくれ〜健康な私の体よ戻ってこい!!
そんな思いでいっぱいです。2年前にイタリアに行ってグロッキーになった時とどっちが酷かったことか。さすがにイタリアの方かな。今回は乗り物酔いなだけだもんね。
とはいってもつらいもんはつらいのである。乗り物酔いって一度酔ってしまうとあとはもう治まるのを待つしかないから何とか着陸までに少しでも体調が戻るのを、本当にただただ祈るばかり。
こんなに気持ち悪くなるのなら酔い止めを服用しておけばよかったです。今まで飛行機で酔ったことがなかったので、今回酔い止めは持ってきていませんでした。次回からは検討しようと思います。

さて、必死の願いが通じたのか、着陸態勢に入る頃には大分体調も回復していました。頭の重さやぐらぐらするような感覚は残っていたものの、まあ何とか一人で立ち歩けるくらい。結局「超高速!参勤交代リターンズ」は最後まで見られず、そのことが心残りでした。

が、いずれにせよ脆弱な私を乗せたNH231便は定刻より15分ほど早く、無事ブリュッセル空港へと到着したのでした!
沖止めで、ターミナルへはバスで向かいました。

次は入国審査だ! 人の波に付いてパスポートコントロールへ…と思いきや、結構皆さま乗り継ぎが多いのでしょうか。バスにはあれだけ人がいたのに、パスポートコントロール付近はがらんとしています(※って書いておいて後から思ったんですが、EU圏の乗り継ぎならここで入国審査ですよね? じゃあ人が少なかったのは何故なんだぜ…?)。非EU圏パスポート保有者用の窓口は2つ開いていたかと思いましたが、2、3分くらい待ってすぐに私の順番が来ました。つーか2番目だった。
この時私は大層ドキドキしておりました。何か難しいこと聞かれたらどうしよう、きっと全然聞き取れない! 別室送りになったら? 万が一成田に送り返されたら???

勿論そんなの無用の心配で、観光?ビジネス?何日いるの? はいよいお年を。で終わりでしたよ。
さいっしーいん!せぶんでいず!ゆーとぅー!で余裕でした。馬鹿丸出しですね。すみません。
あと2016年12月当時、入国カードは不要でした。

次は荷物受け取りです。受取所に到着すると、程なく荷物たちがぞくぞくと流されてきはじめました。私のスーツケースもあまり待つことなく姿を現し…あ、現し…って、ないじゃん! スーツケースベルトが!! 目印のためにわざわざ今回、可愛くてその分ちょっとお高い白黒ドットのベルトを買ったっていうのに!
スーツケースは無事引き取りましたが、そんなわけでベルトをロストしてしまいました。ありがちですね。でも今回の旅のためにわざわざ購入したのに、おろしたてでいきなり失うのはさすがに物悲しいものがありました。未練がましくもベルトだけ流れてこないかなーとしばらくその場に留まってしまいましたよ。なおベルトは二度と綾瀬の手元に戻ってくることはありませんでした。
こんなことならもっと安いベルトでよかったっていうかベルトいらんかった。

失ったベルトにいつまでも心を囚われていてはいけないのでスーツケースを引きずって歩き始めます。
最初の2泊は首都ブリュッセルに滞在します。ホテルまではまずブリュッセル国際空港からブリュッセルセントラル駅まで列車、セントラルから地下鉄という行程。

空港からセントラルまではICで20分かそこらです。空港内の表示に従い、2階分くらい下のフロアに降りたかと思います。電車のアイコンの表示に従っていくだけなので誰でも簡単に辿り着けると思います。
エスカレーターを降りてすぐに、半透明のドアによって区切られている自動改札機と、その手前に有人窓口および自動券売機がありました。自動改札機の向こうはすぐホームに繋がっているようです。

英語分かんないから極力人と話さないで済むようまずは券売機の方へ向かいました。ヨーロッパにありがちな、コインしか使えない券売機です。ブリュッセルセントラル駅までは8.6ユーロ。到着したばかりの外国人がそんな小銭を持っているわけもなく、といいますか毎回思うんですけどこのお札の使えない券売機って誰が得するんでしょうか!! 現地住まいの人だって8.6ユーロとか毎回小銭搔き集めるのはめんどくさくないでしょうか。人という一番コストのかかるところを省いても、利便性が上がってなければ意味なくないでしょうか。確かにお札が利用できなければお釣りを用意する手間もないかもしれないけどさー、などとぶつぶつ。
でも大丈夫! クレジットカードも使えます。むしろ現地在住の方はクレジットカードが支払いの基盤となっていて、キャッシュを使わないから毎回小銭を搔き集める手間もないのかもしれません。

そんなわけで私もクレジットカード決済でいきますね。まずは英語表記にして、行き先と数量とクラスと日付を選びます。行き先は、主要駅はあらかじめ用意されていてその中から選ぶだけ。楽ちん簡単ですし、もしその中になくても普通に検索するだけのようです。最後に確認画面が出て、次にいよいよ支払いの画面へ遷移します。

…クレジットカードっと。VISAもOK。よし。カードを差し込んで…って。って!!

認識するけど弾かれるー!!

えーなんで! 限度額はまだ大丈夫のはず。なんたって今回の旅行のために一時的に枠を引き上げてるもん。
そんなこと言っても弾かれるもんは弾かれるのである。2回ほど試し、それでもダメだったので別の機械に移って試してみましたがそれも結局駄目。
なのでしょーがないから有人窓口へ行くしかありません。折角英語話さなくて済むと思ったのに。

窓口は別に混雑していることもなく、2,3分並んですぐに私の順番がやってきました。若いおねいさんです。

ぼんじゅー、わんうぇい、とぅーぶりゅっせるせんとらる、わんあだると、ぷりーず。

私の完璧な英語(一部フラ語)は完璧におねいさんに通じ、おねいさんは迅速に切符を発券してくれました。ベルギーの国鉄では有人窓口でチケットを購入する際、特に指定しなければ2等のキャビンとなります。短い道中だし2等で全く問題なし。
しかしお礼を言ってチケットを受け取り、窓口を後にしようとした私に試練が。

おねいさん「ぺらぺーらぺらぺらゆーにーどしてぃうんたらかんたらまっぷぺらぺーらぺらぺらぺらぺら」
私「え?(もう話しかけられないと思って完全に油断して正直何も聞いてなかったけど今マップって言った?)」
おねいさん「ぺらぺーらぺらぺらゆーにーどまっぷぺらぺ(以下略)」(※傍らのファイル立てみたいなのに手を伸ばしながら」
私「(やっぱマップ…!)いえす、ぷりーず!」

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そんなわけで切符とブリュッセルの市内地図を入手することができました。おねいさん親切にありがとう!
左側がその無料の市内マップ。右側が切符。見れば分かる。

かくして再びスーツケースを引きずり歩き出します。切符のこの右側ら辺にあるバーコードを空港駅の自動改札機の読み取り部分にかざします。そうするとなかなか仰々しい大きめの仕切りがなんかやたらと微妙な間を置いてからシュッと開きますので閉じてしまわないうちにいそいそと中へ入ります。
ベルギー国鉄では自動改札機はメジャーではなくて、空港駅にあるこれだけが殆ど唯一の自動改札機のようです。普通は車内での検札。

ホームに着くと、程なくブリュッセル経由ブルージュ行きのICがやってきました。2等の客車に乗り込みます。2階建てでした。今思えば2階に行けばよかったかもしれませんが何となく1階の方へ行ってしまいました。

というかですねえー、客車に入るにはそこそこ段差の激しい2、3段程度の階段をのぼらなければなりません。スーツケースを持ち上げて押し込むのが少し大変でした。いや、そりゃ、ものすごく大変というわけではないですが、足短いしな。日本人の中でもちんちくりんだからな。大変なのですよ。

車内は空いています。乗る前は、乗っている間スーツケースをどうしようかと悩んでいたのですが、悩むまでもなく4人掛けの席に一人で座って自分の足元に置いておきました。皆そんな感じです。

無事ICに乗れたことで少し安心して、マフラーやら何やら外して寛ぎます。時刻は16時前くらいでしょうか。ICは頻繁に発着していてなかなか便利そうです。

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電車から写真を撮ろうとしましたが上手く撮れません。最早何が何だか…。
でも何やらこの家々の並びがいかにもヨーロッパぽい感じで、異郷的なムードが掻き立てられます。気分も盛り上がってまいりました。飛行機の中で酔っていたことなんて完全に忘れています。

そして20分ほど乗るうちに、ブリュッセルセントラル駅へと到着しました!

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綺麗な駅なのに往路での写真は何故かこれ1枚しかありません。この写真では全く分かりませんが天井が本当に美しいのですよ!
ファサードは昔ベルギーの紙幣にも肖像の使われていた建築家ヴィクトール・オルタの作品だということです。
posted by 綾瀬 at 22:39| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年01月25日

ベルギー旅1日目(3) ホテルの豪奢さよ

前回の記事でようやくブリュッセルセントラル駅へ到着しました。長っ。なかなか観光まで辿り着きませんねえ。といいますかそもそもひとつの記事が長い。もう少しさくさく進めますね。

さて、今回の旅行で最初の2泊滞在するのはなんと五つ星のメトロポールホテルです。
最寄りのDe Brouckere駅までメトロで向かいます。向かい…向か……。
えーと、国鉄のセントラル駅とメトロのセントラル駅とでは地下通路で繋がっているのですが、私はそれが分からず一旦地上に出て外の道からメトロの乗り場へと向かってしまいました。ちなみに地下通路はその後、メトロのホームが分からずうろうろうろうろしているうちに発見しました。

ま、地上からでもメトロには行けますよ! たとえ道がガッタガタの石畳でスーツケース様に多大な負担がかかろうとも…!
ヨーロッパなので当たり前なのですが、やっぱりどこも石畳が多いです。しかもかなり石が突き出した、かなりガタガタ度合いの激しい石畳です。心持ち常にスーツケースを若干持ち上げ気味にして過ごしていました。だってすぐ壊れてしまいそうで。道にはあちこち穴開いてるしさあ。朝は凍ってるしさあ。

そんなこんなで多少苦労しながら地上からメトロの乗り場へ。心の友はGoogle Mapです。オフラインでもGPSで自分の位置が分かるので、地図を読むのがへったくそな私でも心強い次第。その後もずっとGoogle Map片手にベルギーをうろつき続けるのでした。

それでせっかくやって来たメトロなのですが。えーと、ホームが分からない。というか、路線が分からない。
えーなんで? 路線図を見てもDe Brouckere駅が見当たりません。

…ないのかなあ。De Brouckere駅。

ないわけないだろう。多分乗り場が違うんじゃないかな。
と思い、近くに別の路線の乗り場がないか、スーツケースを引きずってうろつき回ります。地下鉄との直通通路もこの時見つけました。ですが、De Brouckere駅に繋がる路線は相変わらず見当たりません。ていうか、他に乗り場なんてありません! 最初に辿り着いた乗り場だけです。1番の路線と5番だか6番だかの路線の2つのみです。多分。

実は私は、De Brouckere駅の停まる路線名を調べていませんでした。複数の路線が停まりそうでしたし、分からなければ駅で路線図を見ればいいと思っていたのです。
でも路線図にはない…。メトロで行けると思っていたのは勘違いだったのかもしれません。

結論を言いますと、勘違いじゃなくて見つけられなかっただけ!

純粋に路線図を見落としていたか、もしかしたら路線図は簡易版で主要駅しか表記されていなかったのかもしれません。その証拠に帰りはちゃんとメトロでセントラル駅まで来たもん!

でもこの時はそんなのは分からず私の勘違いかなあと結論づけ、なんかもーめんどくさくなったのでタクることにしました。これで何度も何度も同じ道を行ったり来たり、つまり同じバスカーの方の目の前を行ったり来たりするのもおしまいです。さすがに4回目くらいにはいかに厚顔無恥な私でも恥ずかしくなっていました。東洋人は数が少なくて目立つし、「こいつまた通ってるよ」と思われても無理もありません。

タクシー乗り場は国鉄駅を出てすぐのロータリーの端っこの辺りにありました。ちゃんと標識が出ているので分かりやすいです。
真冬のヨーロッパの切り付けるような寒さに直面し、若干持ち上げ気味にスーツケースを引きずりながら乗り場へ急ぎます。衣服に覆われているところは、まあ平気なんですよね。ただ、剥き出しになっている頬が大変寒いです。
そしてこの時、私は気付きました。

コートにフード取り付けるの忘れてきた。

あほーですな。
今回の旅行で着ていったのは普段会社行く時も着ているロングダウンです。大変あったかです。でも満員電車に乗るのにフードは邪魔なので普段は取り外していたのです。それを、絶対取り付けてベルギーに行こうと思っていたのに案の定忘れてきたのです。
これはかなり大きな失敗でした。氷雨がちらつくことも多い冬のヨーロッパです。雨が降っていなくても、湿気の少ない、切り裂くような厳しい空気に肌は晒され続けます。頭に一枚の布さえあれば…できればもこもこのダウンやふかふかのフェイクファーでもあれば…! と思うことはその後多々ありました。フードひとつで寒さというか、痛さが全然違うと思います。
それでも私は今回の滞在中、意地でも帽子を買いませんでした。欲しいと思った帽子が180ユーロもしたからです。ケチな私は雨が降った時は持って行ったマフラーを頭にぐるぐる巻いて、イメージ的にはヒジャブをまとったお嬢さん、しかしてその実態はなんつーか泥棒?みたいな感じで、とにかく急場を凌ぎましたとさ。いや、さすがに顎の下で結んだりはしてないけど。。。

話がずれましたが、そうして空気の違いをまざまざと思い知りながらタクシーに乗車します。私が近付くと、すぐにドライバーさんが下りてきてスーツケースをトランクへ入れてくれました。
そしてメトロポールホテルへ。ドライバーさんがフランス語対応のみで(ついでに言うと私は日本語対応のみだし)、私の発音ではメトロポールホテルが通じず、携帯でホテルを見せることで連れて行っていただけました。
5.5ユーロくらいの近距離でした。ベルギーは結構タクシーが高いのにそれでこの値段ということは本当にかなり近かったのです。ドライバーさんに悪いことをしてしまいました。ベルギーでは基本的にはチップは不要で端数を切り上げて渡すくらい、と聞いていて、実際にその通りだったのですが、この時の私は例えば10ユーロ札を渡して3ゆーろばっくぷりーずとか言うだけの頭が回らず、失礼ながら小銭を搔き集めて7.5ユーロくらいを彼に押し付けて「ゆーきーぷ」という謎の言語(言いたかったのはKeep tha change.である)を駆使することしかできませんでした。でも彼もフランス語対応のみで「めるしまだーむ^^」って感じだったのでまあ…許してください。

実はホテルの前の大きな道は工事中のようで自動車は中に入れず、タクシーはホテルから少し離れた場所に停まりました。ドライバーさんはそれを私にフランス語で説明し、フランス語でホテルの場所を説明してくれるのですが悲しいことにシングルランゲージ版のパッケージ製品(カスタマイズ不可)みたいな生き物である私には最初、何を説明されているのか分かりませんでした。ただ、彼が窓の外を指差して教えてくれるので、2度目でやっと私もホテルの位置が分かり、ここでようやく彼の説明している物事を理解したのでした。

とにもかくにもお礼を言ってタクシーを降り、降りて徒歩2分くらいのホテルを目指します。ホテルの目の前の、本来道路的なスペースには何か大きなステージのようなものがこしらえられていました。
「何かイベントでもあるのかなー」としか思わず、粛々とホテルの中へ入ります。この時期に(この日は12/30)イベントって言ったらひとつしかないだろうに何かも何もあったもんじゃありません。察しの悪い生き物です。

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(これは後で撮った写真ですが)(ていうかやたらと斜めっててすみません)ホテルの入口は、自動じゃない回転ドアでした。それだけで格式が高い気がして若干怖気づきつつも、中に入れば事前にExpediaの写真で見た通りの華やかさに、大変心が浮き立ちました。

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きゅ、宮殿…? 舞踏会なの…?
眩い灯りに照らし出された壁の装飾、天井のステンドグラス、アーチの連なる構造…。見ているだけで楽しくなってきます。

クリスマス時期なのでクリスマス的なディスプレイも展示され、大変可愛らしかったです。

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おきにの白熊さん。


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サンタ様。

チェックインカウンターは少し混雑していました。私は4組目くらいで、10分弱くらい待ちました。
特段何も問題なく、カードキーを受け取ってエレベーターの位置の説明を受けます。

これを真面目に聞いていれば…。
英語分からないからってOKOKっつって頷いていなければ…。

チェックインを済ませた私は、とりあえずスーツケースを引きずって一番近くのエレベーターに乗り込みました。どうもスーツケースは自分で運ぶシステムのようです。エレベーターは意外にも近代化されており、カードセキュリティが施されていました。カードを差し込んで、そうするとそのカード情報で許可されている範囲内の階のボタンを押すことができるというアレです。
会社みたいとか思いながらカードを差し込み、私の部屋は3階(日本の4階)だったので、3のボタンを押します。

…無反応。

あれ?と思い、再びボタンを押しますがやはり無反応。カードが上手く認識されなかったかなあと思い、もう一度カードを差し込んだりなんだりしてみますが、やはり何の反応もありません。3階じゃなくて別のフロアなのかなあと最早何の論理性もない思いに至り、適当に2階やら4階やら押してみますがやっぱり無反応。

どうして?と思い、少し焦り始めます。エレベーター自体は動いていないので、「開」のボタンがあれば一回外に出て様子を見るところですが、さすがヨーロッパだけあって「開」「閉」に該当するボタンはありません。

えーとですね。実はですね。
どうも、ホテルは旧館(仮)と新館(仮)のように分かれているようでして、私のお部屋は旧館(仮)だったのですよ。で、このエレベーターは新館(仮)のエレベーターだったのですよ。
よって、私のカードで許可されているフロアなど、この新館(仮)にはなかったのですよ。
チェックインカウンターで説明されていたのはそのことで、だからぱっと見カウンターの最寄りっぽいエレベーターじゃなくてそことは反対側のエレベーターに乗ってねって言われていたのですよ!!!!
道理で係の方の説明と全然違う場所にエレベーターがあるわけですよ。何か場所全然違うんだけど…とか思ってはいたのですが、思ってたのなら躊躇わんかい!

エレベーターの中にひとり閉じ込められてしまいました。「開」「閉」に該当するボタンさえあれば、私はすぐにこの空間から解放されるのです。でも、ないのです。だからドアは開きません。完。
posted by 綾瀬 at 22:02| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年01月30日

ベルギー旅1日目(4) エレベーター特集と長かった1日

エレベーターの中にひとり閉じ込められてしまいました。「開」「閉」に該当するボタンさえあれば、私はすぐにこの空間から解放されるのです。でも、ないのです。だからドアは開きません。完。

と前回の記事で書きました。でも待ってほしい。完結しないでほしい。私の旅はまだ始まったばかり…ってまた打ち切り完結してしまう。

どうしようかなーと思いながら、CALLボタンを押してみます。無反応。そんな気はしてた。もう1回押してみます。やっぱ〜り無反応〜♪こんなことでは本当の緊急時にどうなってしまうのでしょうか。まあ私は勝手に勘違いして勝手に閉じ込められているだけだから緊急とは言えません。

とにかく助けを求めたところでどこにも繋がらないという世間の荒波に揉まれ、とりあえず私はぼーっと立ち尽くしておりました。
こうなったら誰かが外からエレベーターを呼んで、それに応じてドアが開いた隙に逃げ出すしかありません。って、そう覚悟を決めた15秒後くらいにドアが開きました。
外では母娘連れと思われる宿泊客が、エレベーターの到着を待っていました。ありがとうあなたたち。見ず知らずのあなたたちのおかげで私は狭い空間から解放されました。
勿論、向こうは私が勝手に勘違いしてエレベーターに閉じ込められていた間抜けだなどということは知りません。ごく普通に、エレベーターで降りてきた宿泊客に見えていたことでしょう。

とにかくそうしてグランドフロアに戻ることができました。そこで今度こそ正しいエレベーターの場所を探します。案内板が出ていたのでその前できょろきょろしていると、黒人女性が通りかかりました。彼女は一旦私の後ろを通り過ぎましたが、わざわざ戻って来てくれて「May I help you?」と…。
ありがたいことでございます。カードキーを見せて、エレベーターの場所が分からないと言うと、丁寧に教えてくれました。本当にありがとうございます。

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彼女のおかげで辿り着いたレトロ可愛いエレベーターです! 勿論カードセキュリティなんぞとは無縁だぜ。
ホテルの雰囲気に大変マッチしたこの古風なエレベーター、乗るだけでも楽しいです。まずボタンを押してエレベーターを呼びます。到着したら、ガッチャン、と音がして内扉が開きます。そうしたら↑の写真にも写っているドアノブでもって外扉を手で開けて、中へ乗り込みます。
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そして降りたいフロアのボタンを押し、待ちます。「開」「閉」に該当するボタンはありません! 日本人の感覚からすると結構な時間待ちます。「あれ? これってもしかしてなんかボタン押さないと閉まらない系???」と不安になり始めた頃、ようやくレトロな内扉が閉まります。
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↑閉まったところ。
そうしてゆっくりとエレベーターは動き出し、目的のフロアに到着するとまたガッチャンといって内扉が開きます。そこで再びアイアンの優美な外扉を手で開けて、外に出ます。以上、エレベーターの乗り方講習終了。
このエレベーターは大層気に入りましたので、事ある毎に乗りまくっておりました。3階(日本の4階)なんだから重たい荷物さえなければ階段でも行けるところを、待ってでもわざわざこのエレベーターに乗りました。だって楽しいもん!

そんなこんなで、日本の自宅からようやくベルギーは首都ブリュッセル、今宵の宿に辿り着きました。
広くて快適なお部屋だったのですが、疲れのためか携帯で撮った写真しかありませんでした。

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しかも荷物の写ったこの1枚のみ…。
でも奥の、少し階段を上がる、えーと正式名称が分からないんですが和室でいうところの「広縁」にあたるところ、とても可愛いです。ところで洋室の場合、この箇所の正式名称は何と言うんでしょうか。。。

さて、とにかくお部屋に辿り着きました。時刻は17時過ぎです。でも上の写真の通り、外は大分暗くなっています。ヨーロッパの冬の日は短い! ちゅーても日本も冬は日が落ちるのが早いですが…。
とりあえずブーツを脱ぎ、ベッドの上に転がります。今から観光というのはちょっとしんどいし、施設も閉まっているだろうし、少し休憩して周囲をお散歩して夕飯を取って、この日はそのまま早めに休もうと思いました。土地勘のない場所で、あまり夜歩き回るのも不安ですしね。

18時頃になったら動き出そうと決めて、だらだらと転がっていました。そういえば飛行機の中で酔ったりして、体調も万全というわけではなかったのでした。
気が付いたら19時半頃で、次に気が付いた時は22時頃で、その次に気付いた時は2時40分頃でした。

……。

この日はこのまま寝て、明日の朝6時くらいに起きてシャワーを浴びて、早めに観光に出かけようそうしよう!!
夕飯別にいいです。お腹減ってないし。いや折角の旅先での一食の機会を無駄にするというのは勿体ないことではあるのですが…。人間が一生に食事できる回数は決まってるから一回食事をとれないというのは多大な損失であるってパタリロ殿下も仰ってたし…。でももう何をするのもめんどいし。というわけでそのまま再び寝ることにしました。

記念すべき海外初ひとり旅1日目はこうして移動して寝て終わったのでした。
本当に寝てしまいました。
何もしませんでした・完
posted by 綾瀬 at 22:44| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年02月03日

ベルギー旅2日目(1) 朝の街歩き

そんでもって朝起きたら7時半くらいでした。6時に起きるという決意は…。
とりあえず起きてお風呂に入り(バスタブ付きでした)、朝食は宿泊プランに含んでいないので部屋でもそもそと朝ご飯を食べます。食べたのは成田空港で買ったたらこおにぎりです。まだ持ってたのか。持ってたとも。チョコマフィンもある。でもたらこおにぎり食べたその口でそのままチョコマフィンっていけます? 私はいけない。というわけで私はその後もチョコマフィンを持ち歩き続けるのでした。

本当は早起きして朝から営業しているカフェで朝ご飯〜とか思っていたのですがそもそも私はそんな勤勉な人間ではありませんでした。ご飯を食べる時間と寝る時間ならもちろん寝る時間を優先します。普段の生活態度からしてそうです。よって普通に社畜の活動に精を出している時は毎日朝ご飯抜きです。旅先で急に規則正しい生活をしようとしたってそれは無理なもの。たらこおにぎりを食べただけえらい。ただし日本にいる時24時間365日常に眠たくて生きるのがつらい時差ボケ状態のため、外国に行ったところで時差ボケを発症したことがございません。これは便利(なのか?)。

そんなこんなでようやく9時半すぎくらいによろよろと観光開始です。今日はまずヴィクトル・ユゴーが世界で一番美しい広場と評したというグラン・プラス(広場)を見て、それから王立美術館に行こう。それでまだ時間があればあそこ行って〜次そこ行って〜と、適当な計画を立てておりました。

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これは前日にホテルの前で撮った写真ですが。ホテルのお向かいの建物がこんな感じなのです。どんと迫りくるヨーロッパ感。沢山並んだ窓、規則的な凹凸、特徴的な建物の突端…。注目すべきは下の方に映っているメトロの入口です。やっぱメトロあるんじゃん! あるよ。昨日私が辿り着けなかったDe Brouckere駅です。

地図も見ず、私は適当に歩き始めました。旅先でいつも適当に歩き始めてしまいます。地図を見るのがめんどくさいのです。
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ちょーてきとーに歩いているうちに(5分くらいか?)、立派な教会が見えてきました。後に調べたところ聖ジャン・バプティスト・オ・ベギナージュ教会とのことでした。上の写真ですと木に隠れて全く見えませんが、左右対称な両翼の棟や曲線と直線の混ざり合ったごつごつした佇まいなど素敵でした。

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この方が聖ジャンさんでしょうか? でも、修道女さんっぽく見えます。ベギン会という修道院系の教会とのことなので、修道女さんなのかもしれませんねえ。

そのままてきとーに歩き続けます。ちなみにホテルから聖ジャン・バプティスト・オ・ベギナージュ教会(長い)は、グラン・プラスに対して遠ざかっております。南に行かないといけないところを北上してしまいました。ので、少し南下したところで今度はまた違う教会が見えてきました。聖カトリーヌ教会です。

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おー、この白と黒の混ざり合った感じ、すごく素敵です。黒さが好き。こういう神さびた(ってキリスト教に対して表現していいのか分かりませんが)雰囲気が大好きなのです。信仰が、人と人でないもの(神様)との間に繋がっているという感じが好きで…。ちなみにこちらの教会は真っ白な面もお持ちです。それがこちら。

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先ほどと同じ、聖カトリーヌ教会です。建物をぐるっと回ると、こんなふうに全然違う雰囲気の面がありました。んで、こちらがどうも正面っぽい雰囲気でした。ただ、教会の正面って、すみませんが異教徒の私にはどこが正面かよく分からない、正面かなーと思いきや側面だった、みたいなところがあるので、どちらが正面かはっきりとは分かりませんでした。あるいはどちらも正面というなんか哲学的な意味合いもあるのかもしれないしないのかもしれない。不勉強で申し訳ございません。

なんでこちらが正面かと思ったかというと、こちらの白い面の前に広場が広がっていたからなのですね。そしてこの時期、教会前の広場と言えば当然クリスマスマーケットです!

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閉まってるけどな。朝なので当然ではありますが。
でもこの山小屋風の屋台がずらっと並んでいる光景を見るだけでもわくわくしてきます。

ところでクリスマス時期なので、教会にはキリスト降誕の場面を表現した人形が置かれていました。フランス語ではクレッシュというそうです。こちらの聖カトリーヌ教会にもあって、白い面の写真の左下の辺りに写っています。
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アップがこちら。皆さんグリーンを基調とした格調高いお衣装。

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イエス・キリスト(赤子)。

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マリア様美人だったのでこちらもアップで1枚撮ってしまいました。ヨセフのアップは撮りませんでした……。マリア様はマリア様と様付けするくせにヨセフは呼び捨てにしてしまう私の態度はどうなのか、そして子も母もアップを撮ったのに父(養い父)のアップは撮らないという明確な格差。マリア信仰は根強い人気があってもヨセフ信仰という言葉はあまり聞きませんね…。あ〜すみませぬ聖ヨセフ……。

ま、一通りクレッシュの写真を撮ったので満足し、再びグラン・プラスに向かって歩き始めます。
この時、教会の中には入らなかったのですよね。折角なので中も拝観させてもらえばよかったのですが、何故かその発想に至らなかった。
とにかく、広場の真ん中を突っ切って、クリスマスマーケットの閉まっている屋台の間を縫うように歩いて南へ向かいます。

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…ん???

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いきなり見かける日本語。何の屋台でしょうか。うどんかな? らーめんかな? ちゃんと開いている時間に来て確かめようと思ったのですが忘れてしまい、確かめられず。

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屋台の軒下に積んである薪。ディスプレイ用か、実際に使用するものか分かりませんが、薪というものを普段見慣れていないのでこれだけで素敵〜と思ってしまいます。

そうして広場を抜け、普通の道をとことこ進みます。そういえばこの時、粉雪がちら…ほら……ちら…………ほら………………くらいのか細さで舞っていました。寒いです。ほっぺたがしばれます。でも、今回の旅行で私が外をうろついている間に雪が降っていたのはこの日だけだったので、ベルギーはあまり雪は降らないのかもしれません。

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おっ! これはガイドブックなどでもよく紹介されているお魚屋さん経営の立ち食いお魚料理店「メール・ディ・ノール」です。湯気が立ち上り、いい匂いがしています。
スープみたいなのだけでも注文しようかな〜と思いましたがちょっとハードルが高い気がして通り過ぎるだけにしてしまいました。営業開始しているのか準備中だったのかよく分からないし。わ、私がフランス語が堪能だったら…それが無理でも英語が堪能だったらな〜。
この時は旅行をし始めてまだ間もなかったので、私も今より少しシャイだったのでした。
でも本当にいい匂いでした。4歳くらいの女の子の手を引いた若いお父さんが何か注文していました。てことは営業はしてたんだな。うむ…。

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かぶき。

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KABUKI!
何のお店だったのでしょうか。って、写真をよくよく見るとどうやらお寿司屋さんっぽいですな。普通に歩いていても結構ちょいちょい日本語を見かけます。ちょっと嬉しいです。

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でも折角なので日本語の写っていない街中の写真も撮りましょう。ブリュッセル名物フリッツ(ポテトです)の看板が写っています。旅行に行く前は、どこかの屋台でフリッツを買って食べながら街歩きをしようなどとも思っていたのですが、結局それは実現しませんでした。だってどこで食事しても大抵大盛りフリッツがついてくるんだもん。よって追いフリッツはいたしませんでした。

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これは腸詰の屋台です。日本で見たことのないカラフルさ! お菓子とかじゃないんですよ。腸詰ですよ。ソーセージですよ!!
でも着色料で色を付けているというよりは、詰めた食材に由来するカラフルさのように見えます。色々なフレーバーがあるようです(アイスかよ)。どんな味なんだろう〜、二、三色食べてみたいなあとも思ったのですがホテルでは調理できないし、日本にも持ち帰れないので味見できず。
緑のソーセージ…ハーブとかが効いていて、さっぱりした感じかなあ。暗褐色のは血のソーセージとかかなあ? などなど、タダ見しながら想像を楽しむのでした。


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posted by 綾瀬 at 23:41| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年02月07日

ベルギー旅2日目(2) 世界で一番美しい広場 グラン・プラス! そのいち

首からコンデジをぶら下げるという完全な観光客ルックで更に街の中をうろつき回ります。相変わらず地図見てませんがまあ何とかなるでしょう。
そうこうするうちに再びクリスマスマーケットな一画へ辿り着きました。

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向かって右側は普通の住居や店舗などのアパートメントでしょうか。こんな素敵なアパートで暮らしてみたいものです。でも仮にこんな素敵なお部屋を借りられたところであっという間にとっ散らかるのは目に見えているのですが。部屋片付けようね。
そして向かって左側はやたらと柱が太く、がっしりとして、隅々まで装飾の施された大きな建物です。そちら側に回ってみます。

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実はこちらは、有名な観光スポットでもある証券取引所でした。堂々たる建物ですねえ。こういう列柱に支えられた巨大な建物って本当に素敵です。
さて、ぐるりと証券取引所の外観を満喫し(でもロダンの彫刻を見逃しています)、再びグラン・プラスを目指してやはり適当に歩き始めます。そうこうするうちに…。

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おや? 路地の先に、何やら背の高い、繊細なラインの尖塔を持つ建築物が見えてきました。

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道の途中には王室御用達ショコラティエのレオニダスもありました。わーレオニダス! と思ってこの時写真を撮りましたが、王室御用達ショコラティエはレオニダスに限らずベルギー中のあちこちにあり、そのうち物珍しさも感じなくなるのでした。

さてさて、お洒落で可愛いお店の連なる路地を抜け、その先にはついに!
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世界一美しい広場、グラン・プラスです! 上の写真はそのグラン・プラスでもしかしたら一番目立っているかもしれない建物、市庁舎です。てっぺんがちょんぎれていてすみません。冬のどんよりとした雲、というか靄に覆われていて、これはこれで雰囲気があって私は好きです。

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これは市庁舎の正面向かって左側あたりの一画を写した写真です。階段の両端を狛犬的な彫像が守っていて可愛らしいです。

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一番左側に位置する塔の外壁に飾られていた時計が可愛かったのでアップで撮りました。黒地に金色の数字がシックで素敵です。

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それはそうと、市庁舎の壁面全体に設置された多分聖人と思われる彫像の皆様方…。集団でびっちりとポジションを固めておられるので、その無言の存在感に圧倒されてしまいます。キリスト教の聖人の皆様の彫像は、例えば日本で見る仏像と比べて、その装束の表現が鋭利で角が目立つような感じ(角々しいとか、そういう批判的な意味ではないです)なので、見ているといつもより目が忙しくなります。

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天使や位の高い聖職者の彫像も。一体の彫像を作るだけでもすさまじい労力であろうに、これが何百と集められています。どれくらいの人工(にんく)でどれくらいの日数がかかったのでしょうか。

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市庁舎とその隣の建物の間の小道には観光馬車が待機していました。赤い服の女性は、最初お客さんかと思ったのですが御者さんでした。ベルギーでは女性の御者さんを多く見かけました。ブリュッセルやブルージュでは、馬車がふつーにそのへんをかっぽんかっぽん通行していました。

というわけでようやく第一の目的地、グラン・プラスへ辿り着きました。これからグラン・プラスを満喫します!


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posted by 綾瀬 at 20:52| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年02月11日

ベルギー旅2日目(3) 世界で一番美しい広場 グラン・プラス! そのに

グラン・プラスを観光しています。
…なんですが、広場全体を写した写真がありません。

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やって来た路地の入口に立ってとりあえず向こう側を写しています。クリスマスツリーを挟んで大きく写っているのはブラバン公爵の館です。歴代公爵の像が置かれていることからブラバン公爵の館と呼ばれているそうで、実際に公爵一族の邸宅だったわけではないとのこと。

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クリスマスツリーをややアップに。

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こちらは広場の西側を囲う建物たちです。中世から近世にかけて、商人や職人たちがギルドを作り、この広場を囲んでギルドハウスを建てまくったそうな。古い時代には木造だったようですが、戦火などで破壊され、石造りの建物は大体18世紀初期頃建て直されたようです。上の写真も、隙間なくぴったりと隣接するように建てられた建物の一つ一つが(こういう建て方っていかにもヨーロッパっぽくて大好き♡)それぞれのギルドハウスで、こんな立派な建物を作れるギルドがこんなに沢山あるなんて、本当に裕福な都市だったのだなあと実感します。それぞれの建物は今はお店やレストランや、その他色々な施設になっています。私は見逃したけどスタバもあるみたいですよ。

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元パン屋さんギルドの建物正面に飾られたスペイン王カルロス2世の胸像とのこと。カルロス2世ってあのスペイン・ハプスブルク家最後の王様として有名なカルロス2世でしょうか。そのスペイン・ハプスブルク家のルーツであるカルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世)はベルギーのゲント出身だそうです。ちゅーても当時はベルギーという国はなかったので、フランス領かなあ? ネーデルラント領かなあ? ネーデルラント領ってことはつまりスペイン支配下ってことで、あ、だからスペイン国王にして神聖ローマ皇帝のカルロス1世ってわけでしょーか。 お、欧州情勢は複雑怪奇なり。

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同じくパン屋ギルドの建物の屋根で笛を吹きながら踊る方。

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元油屋さんギルドの屋根の辺りにいらっしゃる聖人さん。

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こちらは元射手ギルドの屋根の上で誇らしげに羽を広げている不死鳥さん。っていうか射手ギルドって? パン屋さんや油屋さんは分かるよ! でも射手って那須与一みたいなのが当時職業として成立していたということなのでしょうか。すげえ。
と思って少し調べたところ、どうも射手に限らず、剣を使う人や銃を使う人も含め、街の警備を担う警備隊に属する方々のギルドだったようです。はあ〜、それもすごい!

国から派遣される警備隊、というのとは趣が違って、多分自分たちの街を守るために人を募って警備隊を結成していたのではないかと思います。よそから来た人もいれば、その街の出身者もいたことでしょう。いや全然違ったらすみません。でも中世ヨーロッパでは傭兵的な人を雇って都市を守るということもしていたようなので、その流れを引き継いで、そんな感じなんじゃないかな〜って!

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元船頭ギルドの屋根の辺りにいらっしゃる雄々しいライオンさん。ライオンさんの足元を見ると、装飾の左右に一人ずつ船乗りっぽい格好の人たちがいます。多分船乗りさんですよね? さすが船頭ギルド。

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その船頭ギルドの3階部分の彫刻です。これ、単なる勘違いだったら恥ずかしいんですが馬の下半身がお魚の馬人魚(読み:うまにんぎょ。今私が適当に作った言葉)じゃないでしょうか。鞍の装飾というよりは下半身全体が鱗に覆われているような…。これも船頭ギルド由来でしょうか。馬はイルカなどのイメージと繋がり、船にも繋がり、その馬人魚を乗りこなす人間は大海をも征する、俺たち船乗りはガンガン行くぜ、みたいなイマジネーションを勝手に受け取りました。いや馬がイルカや船と繋がっているのは多分昔のヨーロッパの民俗学的には普通のことだと思うし、馬人魚というかタツノオトシゴのモチーフも殊更珍しいわけではないと思うんですが…ただちょっと詳しく調べる時間が…へへっ。上手く説明できなくてすみません。
ていうかアップで見ると馬人魚の上の装飾のすごい顔で水吐いてる人の方が何か…目を奪われますな……。

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元小間物屋さんギルドの突端。この窓がとても素敵で気に入りました。縦長でねー、繊細でねー、頂点の曲線が優雅でねー、好みです。

とにかくこんな感じで四方を美しい建物に囲われた四角形の広場、グラン・プラスは大勢の観光客で賑わっていました。が、身動きできないくらい混雑しているというほどでなく、あちこち見て回りやすかったです。パシャパシャ写真を撮りながらうろちょろします。英語やイタリア語やスペイン語、あとドイツ語かな? 分からないけど、色々な国の言語が聞こえてきます。団体ツアーで来ている人たちも大勢いましたよ。でもあんまり東洋人を見かけません。

グラン・プラス探索はまだまだ続きます。


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posted by 綾瀬 at 21:23| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2017年02月15日

ベルギー旅2日目(4) 世界で一番美しい広場 グラン・プラス! そのさん

グラン・プラスを観光している記事の続きです。

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今度は違う方角へ向きを変えました。こちらはグラン・プラス北側に位置する王の家です。といっても実際に王様が起居したことはないそうな。グラン・プラスの建物の中で一番気に入りました。今は博物館になっています。

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気に入ったので別の角度からも。

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アップ3連チャン。屋根の突端や、全体的な装飾のぎざぎざした感じがとても好きです。細長いラインの列柱が等間隔に並んでいる構造が優美で、外廊下形式なのもとても良いです。真っ白でなく、グレイみを帯びた色調も綺麗でした。

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今度は南側を見てみます。屋根のてっぺんの金色の彫像が一際目立つ真ん中の建物はビール博物館だそうです。時間がなくて入れなかったけど…。
ところで、この写真の向かって一番右側の建物は「星」と呼ばれている、昔のお偉いさんのお屋敷だそうです。この建物の側面に、ブリュッセルの英雄として知られる(とのこと)セルクラースという方の像が取り付けられています。この彫像を触ると幸運に恵まれるということで、早速行ってみたのですが、丁度イタリアの団体ツアーさんとかちあってしまったのでまた後でもう一度来ることにしました。

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ビール博物館の建物(「黄金の木」という何とも景気の良い名前のギルドハウスです)のてっぺんの方のアップ。こちら様、果たしてどちら様なのでしょうか。勿論、ここは昔ビール業者さんのギルドハウスでした。あと、絨毯業者さんもこちらのギルドハウスに入っていたようです。

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「黄金の木」の正面に綴られているお言葉。読めません…ぐぬぬ。何と書いてあるんでしょうか。

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このギルドハウスの名前は「白鳥」だそうで、元は酒場・お肉屋さんのギルドハウスだそうです。誇らしげな白鳥さんを撮っておきました。

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広場はこのように、折り重なるような勢いで隙間を埋め、迫り出すようにして並び立つ建物たちにぐるりと四方を囲まれています。

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でもこちらの東側は、どどんとブラバン公の館に殆ど一面を占められています。でかいぞ。といっても内部は複数の区画に区切られているようで、複数のギルドのギルドハウスが入居していたようです。

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金彩の施されたファサードの浮彫が綺麗だったので撮りました。戦車に乗った女神様でしょうか。

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そして今度はまたちょっと向きを変えて、再び北側。丁度、手前の茅葺の建物に隠れているあたりにゴディバがありました。た、多分。
こちらも建物のひとつひとつがギルドハウスで、現在はそれぞれ楽しいお店になっています。

ベルギーでゴディバといえば、イチゴのチョコレートがけです。その名の通りイチゴにチョコレートがまぶされている、思い浮かべるだけで素敵なおやつなのです(写真は適当にググってくれ)が、私は今回の旅行中、何度かそれが販売されている光景を見かけたにもかかわらず、食べませんでした。
何故かと言いますと、寒かったからです。このくっそ寒いのに外でイチゴなんか食べたらもっと体冷えるだがや! 食っちゃあいけねえだ! と自分を律し、我慢しました。
いや、本当は食べたかったのです。でも、寒いから食べたくない。
矛盾する二つの心に翻弄されましたが、寒さが勝ちました。
でも本当は食べたかったのです。お洒落に写真とか撮りたかったのです。
でも負けました。寒さのあまり、野外でイチゴを食べている自分の姿を思い浮かべるだけで凍えました。寒さには勝てませんでした。ナポレオンだって負けるくらいだししゃーない。ここはシベリアではないけどね…。

でも、帰国後になって思うと、やっぱり…食べておけばよかった…!!

無理してでも食べておけばよかったです。


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posted by 綾瀬 at 23:35| Comment(0) | 16年12月ベルギー