2017年07月16日

ベルギー旅3日目(5) ノートルダム・デュ・サブロン教会 燃え上がるフランボワイアン

そうこうするうちに、見えて参りましたるは昨日道を間違えて遠目にお見かけしたノートルダム・デュ・サブロン教会です。

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来た道の方からパシャリと撮ったので正面では勿論ないです。全体がころんとして、でも尖塔が鋭角的で、何だか可愛らしいフォルム。ずらっと停められた車たちと電柱と標識が若干お邪魔…。

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正面はこちらですね。曲線と曲線を複雑に組み合わせた窓の飾り格子や破風の装飾、聖人の彫像含め、これでもかと隙間を埋める彫刻たち。グラン・プラスの市庁舎もこの建築様式でした。この様式、素敵なんだけど、隙間恐怖症なんか!?と問いたくなるほど、ある意味偏執的なくらいに張り巡らされた装飾に、何だかくらくらしてしまいそうになる時もあります(こちらのノートルダム・デュ・サブロン教会はそうでもないけど)。

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いや、今そうでもないって言ったけど、細部細部で見ていくと結構くらくらしそうだぞ…。
それはそうと、この写真に映っているような、側廊の外側にぽこんと突き出すように作られた礼拝室などの空間には何かロマンを掻き立てられます。霊廟だったりする場合も多いので、そうするとロマンが掻き立てられるなんていうのは不謹慎かもしれませんが…。ただ、多分、その目的のために作られた小空間、みたいなのが好きなんだと思います。

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装飾!装飾!装飾!!
中央ちょい上部、ハートっぽくなってるところが可愛いね。

この建築様式は後期ゴシック様式の一つ、フランボワイアン・ゴシック様式というそうです。
フランボワイアンというのは「炎が燃え上がるような」という意味だそうで、複雑な曲線と曲線が、その技巧的な装飾が、激しく燃え上がる炎を思わせることからついた名前だとか。日本語では火焔式ゴシック様式、などとも呼ばれるそうな。
中世末期、15世紀頃に始まった建築様式で、ブリュッセルだと他に、前述の通りグラン・プラスの市庁舎がこの建築様式です。(王の家もそうかと思ったのですが、あれはネオ・ゴシック様式とか、ゴシック・リヴァイヴァル様式とかいうそうです。む、難しい…)他には、モン・サン・ミッシェル大修道院やルーアンのサン・マクルー教会などが有名どころ。昔モン・サン・ミッシェルに行ったことがあるのですが、当時はあんまり様式を気にしていなかったので、自分で今有名どころなどと言っておきながらそれっぽいイメージが浮かんできません。浮かんでくるのはやっぱり海の中に浮かぶあの偉容の方ばかり。またもう1回行きたいなあ。

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それはそうと、側面、翼廊からの写真がこちら。なんかどーも、咄嗟にこちらの横長の方を正面のように思ってしまうのは(私だけかもしれない)寺社建築だとこっちが正面だからでしょうかねえ。

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むう困った。この横長の側面をきちんと一枚に収めた写真がありません。不覚です。こういう建築物は横長の全景も一目で見たいじゃんー!なのに何故ちゃんと写真を撮らなかったのか。多分全景が収まるところまで下がるのがめんどくさかったのだ。それ以外に考えられることは何もない。ほんの30秒ぶんくらい後ろに下がるだけでよかったのに。なんたる怠惰。旅先でも怠惰。指一本動かすのもめんどくさい。はあ。よくこのコンクリートジャングルで生きていけるもんだ。

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アップはアップで撮っており、それはそれでいいものですが。立ち並んだ破風が好き。

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聖人の像ですね。真ん中が女性で、左側が男性でしょうね。見れば分かる。

ところで、カトリック教国でしばしばお見かけするノートルダム教会。
ノートルダムはNotre Dameと書き、「我らの貴婦人」という意味で、聖母マリアを示しているとのこと。ノートルダム教会というのは聖母マリアに捧げられた教会なんですなあ。って、もしかしたら一般常識かもしれない。いや、知らなかったんですよ、私は…。折角知ったので書いておきます。


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posted by 綾瀬 at 22:10| Comment(0) | 16年12月ベルギー
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