2019年02月05日

ベルギー旅6日目(7) メムリンク美術館へやって来ました(6)

さて、「聖カタリナの神秘の結婚」を満喫しましたので礼拝堂の中を見渡してみます。

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なんかブレてる。暗いからかな?
壁の中空に作られたドアとそこから壁面に沿う細い階段が素敵。他にも壁面に色々と宗教的な何か(何かの正体が分からない)が設えられているのも独特のムードですね。

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絵の後ろの祭壇に飾られた宗教画。聖母子、なのは分かるけど何の場面かなー?

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これはここから聖職者さんを呼び出して何かお話しとかするための窓かな? 知らんけど。

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可愛らしい天使像。広い空間にふたりだけで飛んでいるバランスが何かいい感じ。ポーズも相俟って親しみ深い印象です。

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ステンドグラスもパシャリ。この施療院のステンドグラスもとても綺麗です。

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これは礼拝堂スペースを出た辺りかな。天井が綺麗だったので撮りました。
鍍金のシャンデリアが素敵じゃない!?!? 夜、こんなシャンデリアに蝋燭が沢山立てられちゃったりしたらもうその想像だけで幽遠の美しさが胸に浮かぶようです。

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さて、メムリンク美術館の入口付近にまで戻ってきました。最後に今まで見てきたものを振り返って記念の1枚。

聖ウルスラの聖遺物箱や聖カタリナの神秘の結婚の祭壇画といった素晴らしい宗教的文化財を生で見られてとにかく感動でした。
売店のお姉さんも私が日本人と分かると「ありがとう」と日本語で言ってくれたりしてフレンドリーで、誘導の係のお兄さんも親切だったし、そんなに人で溢れているというわけでもないので、ゆったり安心して見学できました。

ただ、石造りの広い建物だからとにかく寒い。室内なのに足元から冷えがひたひた…ひたひた…と冷え性の私の爪先を凍えさせるのでした。ブーツの中にホッカイロは入れていったのにね。
冬場に見学される方は防寒対策をしっかりなさることをおススメいたします(私に言われるまでもない)。逆に夏はこういう石造りの建物って暑いんだろうか? 熱籠もりそうだしね。それとも湿気がなければ結構いけちゃうんだろうか。
って言っても、ベルギーは夏場もそんなに気温上がらなそうですけどね〜。

以上でメムリンク美術館の見学は終了です。ただ、別の場所に聖ヨハネ施療院の薬局部分が見学できる建物があります。じゃあ次はそこへ…となるのがセオリーのような気がしますが、私は何故かこの足で別の場所の見学に行ってしまうのでした(薬局は後で行きました)。
その記事は次回以降に。


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posted by 綾瀬 at 22:21| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2019年02月10日

ベルギー旅6日目(8) 聖母マリア教会を見学(1)

さてさて、メムリンク美術館を後にした私が次にやって来たのは聖母マリア教会! です! メムリンク美術館のすぐ目と鼻の先!
でも分かりやすい外観全体の写真がなーい! ちゃんとしたの撮り忘れたね。

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左端にちらっと覗いているのが教会の主塔です。こんなふうに建物や門などがかなり入り組んでいるのがブルージュ全体の印象。

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聖母マリア教会自体かなり大きな教会ですので、こう、入り組んだ街の中で全景を写すのが難しい。これは外周の一画。

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同じく。

と、まあ撮っていない写真をしつこく追い求めたところでしょうがない。そのうち街歩きの途中で撮った聖母マリア教会の外観の写真など出てきたらご紹介します。
と思ったけどそういえば前にこの記事で少し載せてたね。この写真の方が分かりやすいかな。

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で、こちらは聖母マリア教会に入ってすぐの場所にしつらえられた祭壇。多くの方の崇敬を受けられているようで、沢山の蝋燭たちが灯されていました。
教会にしては明るい建物です。

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宗教的モチーフでなく幾何学模様のステンドグラス。

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なんかね、入り口から入ってすぐのスペースががらんと空いていたのですよ。そんでそこにベンチがあって、壁には何か模様の描かれたパネルが設置されていた。だから何ってわけでもないのですが、何かしら〜と思って撮りました。

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で、その少しがらんとしたスペースの先に、室内を区切るパーティションというか壁というか門がありまして、それが大層立派な造りでした。上の写真はその門の左側の方の写真。小さくてよく分からないけど飾られてるのは聖母像かな。

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恐ろしい勢いで斜めっている門部分の写真。なぜこんなに斜めなのか…。
繊細な門扉の装飾に重厚な石の壁面。白、黒、金の色のコントラストも美しい。実に贅を凝らした設えだと思います。

この聖母マリア教会はの起源は9世紀にまで遡るそうですが、16世紀後半、一部の過激な新教徒によって破壊されるなどした後、17世紀に修復が行われた結果、古いゴシック様式と新しいバロック様式が共存するスタイルになっているそうです。へえ。と言ってもゴシック様式とバロック様式の具体的な違いなどよく分からない私であった。ゴシック様式の方が少し武骨で、バロック様式の方がグネグネしてるかな〜とか個人的には思ってるけどね。

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門扉の装飾の美しさがやはり印象深く、アップを撮ったもののなんかやっぱちょっとボヤけた。綺麗に撮ってあげられなくてごめん…。

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聖母子像越しに天井を撮る。年季を感じる天井である。

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やっぱり門が素敵だー! 今度は足元を撮ってみる。蔦模様を象った鉄柵がほんとに綺麗ハート

で、散々写真を撮りまくった後ようやく門をくぐって中心部のスペースへ入ります。

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聖職者の方の祭服の展示がありました。この金色の地に赤い色が入っている外套のような装束はカズラと呼ぶそうです。時代や、聖職者の階級や、勿論着用シーンによってカズラの形などは変わるみたいです。

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さすがは聖母マリア教会。中央に聖母子の縫い取り。
総刺繍で非常に手の込んだ品々です。大事に使われて大事に受け継がれてきたんだろうなあ。


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posted by 綾瀬 at 22:11| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2019年02月16日

ベルギー旅6日目(9) 聖母マリア教会を見学(2)

柱。

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こちらの教会もとても天井の高い造りですが、その天井付近の装飾が可愛らしかった。こうして改めて見ると壁や柱が真っ白で、何とも清らかで聖母に相応しい美しさに思えます。

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引いて撮るとこんな感じー。壁面がこんなふうに白いから外から入ってくる光が反射して明るく感じられるのかな?

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壁に古い時代の壁画がそのままありました。

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アップ。天使…かな? 違ってたらすみません。起源を9世紀にまで遡る古い教会ということで、古いものも修復後の比較的新しいものも、色々な時代のものが丁寧に保存されていました。

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柵の向こう側は、多分玄室…というか霊廟、かと思います。丁度棺が収まるくらいの大きさのスペースが設けられ、周囲を煉瓦で囲われているという。ちなみに柵の中は入れます。

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そしてひとりひとりがお休みになる煉瓦造りの石室(という表現で合っているだろうか?)の内側には、それぞれキリスト教モチーフの絵が描かれていました。上の写真だと天使ですが、髑髏とかもあったような…(ちょっと記憶が曖昧)。素朴なタッチながらどれも違う絵で同じものはひとつもなく、ここで眠る方を思って心を尽くして描かれたんだなあと感じました。

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これはまた別の石室(仮)の絵。表情に言い知れない魅力がある。

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あった! 髑髏の絵。全体はもう残っていないみたいで発掘された一部分だけの展示&絵自体がだいぶ薄れてしまっているというのはあるのですが、近くで見れば髑髏というのはよく分かる。でも、死後の眠りの場所で髑髏の絵というのはどういう意味合いなんだろう? キリスト教的に、あるいはこの時代的に一般的な発想だったのかな? 現代日本人の感覚からすると、ちょっと不思議な感じはする。

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他にもお祈りをするためのスペースがあったりするんですが、真っ白な漆喰が何だかんだで落ち着く感じ。白にあまりリラックスできるイメージはなかったんだけど、この教会はそんなこともなく、何となく温かみのある白に感じる。

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あとはこれも霊廟の壁に設置されていた石板だったかな。聖母子と、拝謁する聖職者っぽい(?)人々。天使も後ろにひとり(?)いるかな。最初は東方の三博士の場面かとも思ったけど、人数足りないし違うよね。もしかしたらこの教会の責任者やパトロンを描いたパネルかな〜、とか勝手に想像。真相は不明。下に記されている文章はラテン語でしょうかね?

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こちらはまた大分印象の違う祭壇部分。宗教モチーフのステンドグラスをバック(幾何学模様のステンドグラスだけでなく、やっぱり宗教モチーフのステンドグラスも外せないわけですな)に、これでもかというほど緻密な文様が壁面を埋め尽くす。

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おや?

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神秘の仔羊いたー! 犠牲の仔羊だー! なんか馬面である。
白くてシンプルな落ち着きあるスペースも素敵だけど、こういう隙間恐怖症なの?と言いたくなるほど余白を残さずびっしりと文様や装飾で埋め尽くすこのキリスト教美も私は好きです。ちょっとしたスペースにこうしてキリスト教的モチーフ(や、そうでないものも)取り入れられているのを見つけると何だか得したような気分。

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そういえば、天井は基本白いんだと思っていたんだけど、改めて見ると天井画も描かれていたようです。もう殆ど消えて失われてしまって、かすかな痕跡以外には何も分かりませんが、結構多くの色が使われていたみたいです。
往時には、結構派手派手しい色遣いだったかも?



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posted by 綾瀬 at 15:34| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2019年02月21日

ベルギー旅6日目(10) 聖母マリア教会を見学(3)

引き続き聖母マリア教会の内部を見学中です。

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二階くらいの高さの所に設けられた張り出し窓。この奥ってどういうスペースになってるんだろう? 関係者外秘のスタッフルーム的な空間かなと思っていたのですが、先日本か何かで、教会には高貴な方(領主とか)の専用の礼拝スペースがある場合があって、高貴な方々はその専用スペースにいながらにしてミサに参加できるようになっていたという記事を見かけました。そこに映っていた写真がこんな感じだったので、もしかしたらここもそういうVIPルームだったりするのかもしれません。

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全体を撮るとこんな感じ。美しく装飾性が高い造りです。それにしてもドアが高いところにある。

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可愛い。でも、ほんとに高いところに造られている。私のようなチビスケには踏み台がほしいところだ。

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こちらの教会は内陣の中も直接足を踏み入れて見学できるようになっていました(入れないところは分かりやすくロープで区切られていたので安心)。観光客の見学を許している教会でも、内陣の方まで入れるところばかりではないので貴重な体験!

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演壇(という言い方でいいのかな)の真ん中から真っ直ぐ入口の方を向いて立つとこんなふうに見えるのですね。

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内陣の装飾もこんなに間近に見られます。ずらりと並ぶご関係各位の紋章たちは色も鮮やか。

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外から見た時、多分塔にあたる部分かな、と思って撮りました。この写真だと飛んじゃってあまり分からないけれど窓ガラスは宗教モチーフのステンドグラスです。

さて、こちらの聖母マリア教会はとあることで有名だそうです。その有名ポイントは2つあって。
@ミケランジェロによる「聖母子像」があること。
Aブルゴーニュ公国時代の領主シャルル突進公と、その娘で最後のブルゴーニュ公国君主マリー・ド・ブルゴーニュの霊廟があること。

しかし、私は、私は、なんと見学するとき@のことを知らず、聖母子像をスルーしてしまったのでした。見かけたかどうかも定かでない。あああ予習が足りないから…。
ミケランジェロの真作なんてなかなかそんなに見られる機会もないというのに……。

なので@は飛ばしてAへ進みます。Aはちゃんと予習してたから知ってた!

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こちらはお二人の霊廟。向かって左側がお父様のシャルル突進公、右側がマリー女公のお墓です。
マリー女公のことはこの記事とかで以前触れたことがあります。広大な領地と豊かな財を持ったシャルル突進公の唯一の後継者で、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の奥様。この人の息子がバカと美貌で有名なフィリップ美公、その配偶者が狂女として有名なカスティーリヤ女王フアナ。ヨーロッパってほんと、ひとつの国だなあ…と思いますね。

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マリー女公のお姿。豪奢な王冠、衣装などからもブルゴーニュの豊かさが伝わってきます。大きな公国の跡取り娘となるとまさにプリンセスオブプリンセスって感じで、そのお暮らしぶりは私には想像もつかないですなあ。

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女公のお足元には貞節を表すワンコ像も付き従っていました。マリー女公のお墓はゴシック様式で作られているとのこと。

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こちらはお父様のシャルル突進公。シャルル突進公の時代のフランスはまだフランス王によって全土が統一されておらず、シャルル突進公は当時のフランス王ルイ11世の最大のライバルだったようです。生前、フランス王国とは激しく対立し、何度も戦争してフランス軍をボコボコにしていたらしいです。武闘派。でも結局ブルゴーニュ公国はルイ11世によって侵略され、実質的にはシャルル突進公の死と同時にブルゴーニュ公国の領土はフランス王のものにされてしまったみたいですが…。

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武闘派なだけあって、お墓の上の彫像は鎧姿。でも戦い終わってということか、兜や籠手は外されていました。

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娘さんのマリー女公の場合は可愛いワンコが足元に付き従っていましたが、そこは突進公とか豪胆公とか綽名される武闘派だけに、付き従うのは勇壮なライオン。太い前足に鬣も豊かで、何とも強そう。

夫婦でなくて父娘で並んで眠っているのはもしかしてちょっと珍しいかも? でもマリー女公と夫のマクシミリアン1世は大変仲睦まじい夫婦であったそうで、早世したマリー女公に遅れること約40年、マクシミリアン1世が亡くなった際には心臓はブルージュへ送られて、こちらのマリー女公のお墓に一緒に葬られたそうです。



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posted by 綾瀬 at 23:14| Comment(0) | 16年12月ベルギー

2019年02月28日

ベルギー旅6日目(11) 聖母マリア教会を後にしてブルージュをお散歩

豪奢な造りの教会内をしばし見学。

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内陣仕切りの造りが本当にゴージャスです。そう古い物ではないと思いますが、地元の方々の崇敬のほどが窺えます。

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薔薇窓。

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イエス・キリストの磔刑像があんなところに。丁度光が当たるようになっているみたいです。

一通り見学したので(ミケランジェロの聖母子像見逃してるけど…)そろそろ次の場所へ行きます。
次に向かったのはグルーニンゲ美術館です。が、美術館の記事は次回にして、お散歩がてらぷらぷらと歩いたブルージュの街の写真を少し貼り付けておきます。

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ブルージュの街では、門や塀が複雑に入り組んで張り巡らされていて、そういうところを潜り抜けていくと唐突にこんなふうなちょっとした広場が開けていることがよくあったように思います。迷路みたいで、中世の街に迷い込んだみたいで歩いているだけで本当に楽しい。

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運河も街中に走っていて、橋やら建物やら、お伽噺のようにとても可愛い。街中の運河だから水は別にそんなに綺麗じゃないんだけど、臭くないので歩きやすい。臭くない重要。冬場だからかな? 夏場も臭くないといいな。

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さてさて、こんな感じの、塀と言えば塀、それからいくつかの建屋、などに囲われているような囲われていないような辺りをずんずん突き進んでいきます。この辺り、クローズドと言えばクローズドなんだけどオープンと言えばオープンなのよね。

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こんな感じの可愛らしい門もあり。

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向こうに見えてきたのがグルーニンゲ美術館の建物です。
スカイブルーの差し色が可愛い建物。次回、美術館の見学記事ですが…あんまり写真がないの。えへ。
何故写真がないかは次回書きます。いや、大した理由じゃないんだけど。私も初めてのひとり旅で、結構疲れてたんだなーと今になって思います。


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posted by 綾瀬 at 23:12| Comment(0) | 16年12月ベルギー